開催 | 2017.01.10 19:00-21:00 
登壇企業 | 株式会社経営共創基盤(IGPI)

EVENT REPORT | No.002

コンサルティング業界の実態と、
コンサルタントのモチベーションの源泉とは?

“コンサルティングファーム”という言葉が就活市場に氾濫する今、自分に合ったファームをどのように見分ければ良いのでしょうか。また、「激務」のイメージを抱かれがちなコンサルタントですが、一体彼らは何をモチベーションに仕事をしているのでしょうか。今回、経営共創基盤(IGPI)の採用責任者である田中加陽子様と、外資系戦略ファーム出身ディレクターの中原大輔様にお話しいただきました。

イベント開催概要

イベントタイプ

特別対談

開催日時

2017年1月10日(火)

19:00-21:00

開催地

スローガン株式会社 セミナールーム

東京都港区南青山2-11-17 第一法規本社ビル 2・3F

参加者

51名

スピーカー

株式会社経営共創基盤(IGPI)

経営コンサルティングやM&A実行支援等の特定のテーマに留まらず、事業面・財務面・組織面の課題が連動した全社的テーマに対応するプロフェッショナルファーム。企業への投資も積極的に実施し、企業の再生~成長のための戦略立案・実行を支援しています。

田中 加陽子

Kayoko TANAKA

株式会社経営共創基盤

パートナー・マネージングディレクター

Z会・ヤフー・TSUTAYAオンラインにて、戦略立案・新規事業開発、経営管理、事業部運営等に携わる。IGPI参画後は、情報通信・メディア業、教育産業、食品メーカー等に対する戦略策定・新規事業開発・実行支援、および戦略実行・持続的成長を目指した組織・人事制度設計、人材育成支援等に従事。

中原 大輔

Daisuke NAKAHARA

株式会社経営共創基盤

ディレクター

外資系戦略コンサルティングファームにて、製造業全般(産業機械、輸送機器、食品、化学等)やIT/通信業界における、海外展開戦略、新規事業戦略を中心としたコンサルティング業務を経験。IGPI参画後は、インフラ企業・製造業等の成長戦略策定・実行、外部提携交渉、経営管理体制構築、ハンズオン支援業務に従事。

当イベントのアジェンダ

19:00-20:00

プロフェッショナル対談

20:00-20:30

質疑応答

20:30-21:00

会社・インターンシップ説明

事業会社は毎日戦略立案やM&Aをしているわけではない

Q
なぜ事業会社はコンサルタントに仕事を依頼するのでしょうか?

田中

まず、事業会社というのは、戦略を決め、それに従って秀逸なオペレーションを実行し、PDCAを回しながら事業をより良い方向に持っていくための改善行動を繰り返しています。この中で、オペレーションの実行に関わる時間は相当多く、逆に言うと、戦略立案やM&A等のプランニングにかける時間はそこまで多くありません。要は、そこに知見が溜まりにくい構造にあります。そこで、戦略立案やM&Aの専門家にアドバイスを求めるのです。戦略立案の専門家が「コンサルティングファーム」、M&Aの専門家が「投資銀行」にあたります。両者は特定の機能に特化ながら、第三者的な立場から事業会社の経営にアドバイスをします。

会社選びのポイントは、自分が関わる「時間軸」と「プロジェクト数」

Q
投資銀行とコンサルティングファームとの、儲け方の違いは何ですか?

田中

コンサルティングファームは、個々のコンサルタントが特定のプロジェクトに費やした時間に対して報酬をもらう仕組みです。一方、投資銀行は、M&Aの売却価格などの取引額に一定のパーセンテージをかけた額を報酬としてもらう仕組みを取ります。

なお、IGPIの場合は、コンサルティングファーム同様、コンサルフィーとして報酬をもらう場合もありますし、設立時に調達した資本金を元に投資を行い、投資先の業績を向上させることで成果報酬的に収入を得る方法もあります。この他にも様々な形で資産を活かしながら利益を出していることが特徴です。

中原

ちなみに、事業会社とコンサルティングファームとの働き方における違いでは、自分が関わる「時間」と「プロジェクト数」の二つが挙げられるでしょう。

事業会社では、大型プロジェクトの戦略立案から実行までの複数のパートを長い時間軸でこなしていく。一方、戦略コンサルティングファームや投資銀行は、ひとつのパートを短期間で多くの会社に対して提供するイメージです。私は前職の戦略コンサルティングファームに6年半いた中で、会社の中の「戦略立案」という部分が中心ですが、50件の案件に携わりました。

学生のみなさんは、企業経営のプロセスの中で、一つの企業にどれほど長く関わっていたいでしょうか。どれほど広い範囲の業界で、どれほど多くの企業に携わりたいでしょうか。この問いに答えることで、自ずと歩むべき進路が見えてくるかもしれません。

田中

「戦略」「投資」といった、特定の領域において専門性を持ちたいのであれば、コンサルティングファームや投資銀行が良いと思います。一方で、「経営人材になりたい」「経営をやってみたい」のであれば事業会社やIGPIのような会社の方が合っていると思います。多くの学生が誤解するところですが、「戦略」や「投資」は、「経営」の中のひとつのパートなのです。

それから、事業会社への就職には部署の配属リスクが伴います。自分の希望する部門に配属されるかどうかは運と実力次第。これらの違いを意識しながら進路選択をすることをお勧めします。

「フレームワーク」と「グローバル」には要注意

Q
コンサルティングファームはどう見分ければいいのですか?

中原

戦略コンサルティングファームはいくつかありますが、見分ける時は会社の規模を見た方がいいと思います。100人未満の会社とそれ以上の会社は随分色合いが違う印象を持っています。

100人以上の会社は、組織をうまく回すために社内で業界や機能で細分化してチーム化するので、個人としてみると特定の業界に案件が集中する傾向にあります。組織化する分、フレームワークなど洗練された知見・方法論を学ぶことができます。一方、100人未満の会社では、組織化されていない分、会社全体の扱う案件数は少なくとも、個人としては色々な業界の様々な規模の案件に携わることができると感じています。

田中

ファーム選びにおいては、相手にする業界、課題解決に用いる考え方やフレームワークが固定されてしまっていないかを、必ずチェックした方が良いと思います。企業が置かれている状況も課題も違う中で、特定のフレームを当てはめる時点で適切な課題解決ができるとは言えませんし、自身の考える力も養われなくなります。

中原

そうですね。コンサルティングファームの中には、残念ながら安定した成果を出すことを優先して、定型パターンに当てはめる仕事をしているファームもあるのが現状です。「MECEが」とか「このフレームワークを使って」といったことばかり言っている社員がいたら、このタイプのファームです。一方、毎回全くのゼロから取り組んでいる会社も多くあります。そこの見極めはした方がいいかと思います。

また、類似の話で、日本で就職するけれど海外でも働きたい学生にとっては、「グローバル」モデルか「グローカル」モデルか、という点も重要です。

グローバルモデルとは、グローバルな連携をして特定の成功例を広く適用する方法を採るモデルのこと。但し、海外知見に頼る場合もあるので、先ほどの考えなくなる罠には気を付けた方がよいかもしれません。一方、グローカルモデルとは、個々の地域ごとに事業を展開して個々の独立性を優先し、グローバルな連携は重視しないモデルのことです。一言でグローバルと言ってもどちらがグローバルな経験ができるかはよく検討してみた方がよいかと思います。海外オフィスがそれほど強くない方が自分自身で足を赴く機会に恵まれるといった側面もありますし。

田中

そうですね。イメージと実態の乖離を減らせるように「御社でいうグローバルは何を意味しますか?」と質問することをおすすめします。

人材アウトソースが色濃くなりつつあるコンサルティング業界で
価値を出すということ

Q
これからコンサルティング業界はどうなっていくのですか?

田中

企業を取り巻く環境は厳しくなり、経営の難易度が上がる中で、企業のそうした担い手が不足しているので、業界全体として、コンサルタントは増えていくと思います。

中原

そうですね。だからこそ自分がどう働くかを考えるべきだと思います。私の感覚として、あまり自分の頭で考えないコンサルタントが増えていると感じます。

田中

型にはまったコンサルタントが「量産」される時代を迎えているので、自分の頭で考えることを求められる環境を探すことはますます重要になっていると言えますね。この点、IGPIでは、ビジネスの現場に入り、自分の頭で考えてビジネスを動かしていく力を早い段階から身に付けてもらうために、あえて都度違う業界にアサインしたり、1人でハンズオンに行ってもらったりしています。このような経験を通じて、コンサルタントでありながら“経営”の嗅覚も備えた人材を育てるのです。

Q
ところで、IGPIの掲げる「リスクの共有」とは何でしょうか?
また、なぜ行っているのですか?

田中

IGPIはクライアント企業に株式投資を行ったりもしていますが、クライアント企業が倒産すれば我々の投資は無価値になります。そういった意味で我々はクライアント企業と経営リスクを共有しているのです。このようにリスクを取る理由は、より強い当事者意識を持つためですね。クライアント企業の価値が向上しない限り自分達が損をするという意味で、我々の意識に大きな影響をもたらします。

IGPIは責任の取り方においても他のファームから一線を画していると思いますね。多くの戦略コンサルティングファームの資料には、最後の部分に「以上の結果には責任を負いません」という文章が必ず書いてありますが、IGPIでは自分がやるからには言い切る、というポリシーからそのような記述はしませんし、提出する資料上での「推察される」といった曖昧な表現も避けています。

実際に結果が出る瞬間をクライアントと共有するために働いている

Q
激務と言われますが、どんなモチベーションで働いているのですか?

中原

仕事のモチベーションには、「成長」と「自分の介在価値」があると感じています。

コンサルティング業界は成長が早いという側面は実際にあると思います。いかに自分の小ささを認められる機会があるか、というところが大切です。自分の至らなさを再三指摘される中で、成功体験と失敗体験をたくさん積み重ねることができます。この点は、もちろん会社に依るのですが、事業会社では経験するのが難しいところです。会社がゆっくり成長させていく前提で仕組みづくられているので、周りからあまり厳しく言われません。

一方、コンサルティング業界はフィーベースで仕事をしています。支払われているフィーに対して、それ以上の価値を出さないといけないというプレッシャーがあるのです。ここが、コンサルタントが成長できる理由なのかもしれません。

加えて、コンサルティングという仕事には、大きな課題に対峙できる機会があるというのも面白い点かなと思います。普通の事業会社だと20年に一回程しか経験できないような会社の変革に携わることができるので、社会的にも貢献できていると実感でき、とても面白いですね。

田中

私が最初にハンズオンに行った会社は、過去ずっと売上が下がり続けていた企業でした。厳しい状況の中で、クライアントの皆さんと必死に考え、行動して、最後にようやく売上がV字回復したことが今でも忘れられないですね。その喜びをクライアントの皆さんと分かち合うことができ、本当に良かったです。そこまで来るにはいろいろとありましたが、やってよかった、結果が出たこの瞬間に自分はここにいれて良かったと、心から思えた瞬間でした。

私は、あの瞬間をまた見たいという気持ちに駆り立てられているのかもしれません。今はパートナーとしてIGPIのメンバーにその景色を見てほしいと思っています。

求められるのは、変革に対する気概。

Q
コンサルティングファームが新卒に求めているものは何でしょうか?

中原

コンサルタントは、究極的には、課題を解決するための“ツール”を提供するよりも、解決する“マインド”を提供していると思っています。したがって論理力という必需品に加えて、どうにかしてこの会社を変えたい、という気概が求められるといえるでしょう。

田中

企業・組織というのは不思議なもので、いくら正しくてもその方向に動いていくとは限らないのです。そうした中で、それでも根気強くコミュニケーションを行い、前へ進むことを決して諦めない、そうしたマインドセットが必要です。

もう一つ、新卒に求めることを挙げるとすれば、どこでも生きていけそうな人であることですね。会社を変えていくのは簡単なことではないですが、それも笑いで乗り切れるくらいの逞しさが欲しいと思っていて、そんな逞しさこそが、コンサルタントの未来と可能性を切り拓くのだと思います。

各業界の比較、コンサルティング業界の実情、コンサルティングファームの違いについてお話しいただきました。自身が将来専門家になりたいのか、会社の経営に携わりたいのか、よく考える必要があります。

経営共創基盤(IGPI)では、企業への投資をはじめ、クライアントとリスクを共有しながら「ハンズオン型」でのコンサルティングを行っています。厳しい環境に身を置くことにはなりますが、自分の頭で考え、社会に価値を提供していきたいと思う方は、是非エントリーしてみてはいかがでしょうか。

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