開催 | 2018.Feb.
登壇企業 | 株式会社野村総合研究所(NRI)
EVENT REPORT | No.004
外コンでも商社でも投資銀行でもなく私がNRIを選んだワケ
野村総合研究所(NRI)に新卒入社した河邊様と、日系大手証券会社の投資銀行部門と外資系コンサルティングファームを経て中途入社した飯塚様に、入社理由や他の業界・ファームとの違いをお話いただきました。「NRIには自由がある」「NRIの若手さんってよく喋りますよね」これらの言葉から見えてくるNRI流のコンサルティング・NRIの魅力とは何なのでしょうか。
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イベント開催概要
イベントタイプ
特別対談
開催日時
2018年2月
開催地
スローガン株式会社 セミナールーム
東京都港区南青山2-11-17 第一法規本社ビル 2・3F
スピーカー
株式会社野村総合研究所(NRI)
産業界トップ企業や官公庁の課題解決を行う国内最大手級ファーム。予測・分析・政 策提言などによって問題発見から解決策を導く「ナビゲーション」と、その解決 策を業務改革やシステムの設計・構築・運用によって実現する「ソリューション」。 これら2つを相乗的に機能させて提供することで、企業理念である「未来創発」 を実現します。
河邊 俊輔
かわべ しゅんすけ
株式会社野村総合研究所
ICTメディア・サービス産業コンサルティング部 上級コンサルタント※
2010年4月新卒入社。グローバル製造業コンサル部、人材開発室を経て現職。小売業・メーカー企業を中心に、オムニチャネル構築・デジタルマーケティング・新規事業開発等のプロジェクトに携わっている。(※所属は2019年2月時点)
飯塚 浩介
めしつか こうすけ
株式会社野村総合研究所
ICTメディア・サービス産業コンサルティング部 上級コンサルタント※
2015年中途入社。新卒時は日系系大手証券会社の投資銀行部門にて、M&Aアドバイザリー、バンカー業務などを経験。外資系コンサルティングファームを経て現職。戦略策定から組織設計、実行支援、官公庁の調査案件まで幅広いプロジェクトに主にプロジェクトリーダーとして従事している。(※所属は2019年2月時点)
外資コンサルでも商社でも投資銀行でもなく、私がNRIを選んだ理由
河邊
こんにちは。河邊です。私は就職活動で、外資コンサル、商社、ベンチャーなど、様々な業界をみました。2010年にNRIに新卒入社し、結果的にとても楽しく仕事をしております。
なぜ商社・ベンチャーではなくコンサルティング業界に?
では「なぜNRIに入社したのか」をお話ししていこうと思います。
私は就職活動で、外資コンサル、商社、ベンチャーなど、様々な業界をみました。2010年に新卒で野村総合研究所(以下、NRI)に入社し、とても楽しく仕事をしています。
初めに、私がなぜコンサルティングファームを選んだのかについてお話しします。就職活動する際に私が仕事選びの軸として掲げた目標は、「一個人として価値を認めてもらう」ことでした。当時はちょうどリーマンショックが起きたタイミングだったので、ほとんどの外資系コンサルティングファームは新卒採用を見送り、採用しても1人だけというような状況でした。 「100年に1度の金融危機」と言われていましたが、再び同じような事態が起こらないという保証はどこにもなく、決して楽観視できるような状況ではありませんでした。そんな状況に直面して、これからは企業の看板で仕事をもらうのではなく、一個人として仕事を受けられるようなビジネスパーソンにならなければいけないと考えるようになりました。
そのような人材になるために、仕事選びで外すことのできない3つの条件を考えて、それに基づいてコンサルティングファーム・ベンチャー・総合商社を比較していきました。
まず、1つ目の条件は「幅広い業界に通用する力をつけること」です。そうすれば、たとえ特定の業界がなくなったとしても生きていけます。なかでもコンサルティングファームは、個人として経験できる業界が幅広いのが魅力的でした。
2つ目の条件は「人脈を築けること」です。就職活動などで、人に助けてもらうことが多くありました。人との繋がりは力になると感じたのです。そして、私が求めている人脈とは、ベンチャー企業や商社で得られる特定の層の人脈とは異なると思いました。この先の世の中は業界の垣根が崩れ、様々な角度からの知見を結集させなければ価値が発揮できないと考えたのです。そのため、社内外関わらず様々な考えをお持ちの方々とコミュニケーションができることは重要だと考えていました。
3つ目の条件は、今挙げた2つの条件を「5年以内に実現できること」です。リーマンショックのような未曽有の出来事が再び起こるのではないかと思ったからです。一人前になるまでにある程度の年数が必要とされる商社に比べて、コンサルティングファームでは早くから若手に裁量が与えられると考えたのです。
こうした理由から最終的に、自分にとってはコンサルティング業界が良いという結論に至りました。
投資銀行部門、外資コンサルを経て日系最大手コンサルへジョインした理由
飯塚
NRIには2015年に入社しました。私は2004年に大学院を出た後、日系大手証券会社に新卒入社し、投資銀行部門で働きました。IPO支援、M&Aアドバイザリー、バンカー業務(法人営業)などに従事しました。2014年に外資戦略系コンサルティングファームに移り戦略策定に携わった後、2015年にNRIに入社して現在に至ります。
新卒の時は、若いうちから経営に近いポジションで仕事をしたいという軸で考えて、投資銀行・コンサルティングファームに絞って就職活動をしていました。ちなみに、当時NRIも受けたのですが落とされてしまったんです(笑)。最終的には、国内大手の証券会社に入社しました。学生の皆さんからすると先の話にはなりますが、なぜNRIに転職をしたのかについてもお話しします。投資銀行は、基本的にM&Aと資金調達というソリューションの専門家になります。経営のサポートといっても、経営で何をするかというイシューにはあまりタッチをしません。何をするかが決まり、M&Aとか資金調達といった話がでてきた後で、お声がかかりお手伝いするという専門家集団です。
しかし、せっかくやるなら戦略をつくる次元で仕事をしてみたいということを考えるようになりました。そこでご縁のあった外資系コンサルティングファームに転職したのです。ただ入ってみると、プロジェクトの閑散期が重なってしまっていて、あまり経験が積める環境にはなかったこと、またお客様の矢面に立つプロジェクトリーダーを担うまでに何年もかかることなどから、2回目の転職を決意し、そうした環境が整っているというNRIに移りたいと思うに至りました。
NRIを象徴する自由度の高さ
河邊
私にとっては外資系コンサルティングファームと比べて、NRIの自由度の高さも魅力的でした。NRIには業界・テーマ・国内/海外問わず、色々な人と仕事ができるチャンスがありますし、その中で自分の好きなことを見つけていける環境がありました。
自由という観点については「NRIの先輩社員が、なぜ他のファームに転職しない人が多いのか?」ということにもつながってくると思います。 実は以前、先輩社員に「他のファームから引き抜きはないのですか?」と聞いてみたことがあります。実際により高い給与条件のオファーはあるという回答でした(笑)。では、なぜ転職しないのか尋ねてみると、先輩からは「そんなことをしたら自由が制限されるじゃないか」という答えが返ってきました。
その先輩へのオファーは、シニアマネージャーもしくはマネージャーとして移るというものだったのですが、つまりそれは「◯◯業界におけるプロジェクトリーダーの立場で活躍してください」ということを求められているわけです。 良いオファーに思えるかもしれませんが、その先輩は「プロジェクトリーダーだけでなく、提案営業もやりたいし、◯◯業界以外の業界にも携わってみたい」ということでした。
NRIにはこうした他のコンサルティングファームにはない自由度の高さがあるのが魅力です。また中長期でのキャリアを考えた時に、選択肢の幅が広いというのも特徴として挙げられます。
外資系コンサルティングファームとNRIはどう違う?
飯塚
私の見立てではありますが、外資系コンサルティングファームと比較した際のNRIの特徴をまとめてみました。仕事内容は似ていますが、働き方・組織風土が違うと思います。まず、プロジェクトのアサイン、割り当てられ方が異なります。NRIの場合は2つから3つのプロジェクトに同時にアサインされます。外資の場合は基本1プロジェクトのアサインです。もちろんシングルアサインでは1つのことに集中できるというメリットもあるので、どちらがいいかに関しては好みの問題になるでしょうが、考え方によっては複数プロジェクトへのアサインは2~3倍の経験が積めるとも言えるでしょう。
次は職場環境です。外資はUp or Outと言われるように厳しい環境で、基本的には少数のスターを作るという方針だと思います。NRIは、2~3プロジェクトアサインされていることもあり忙しいですが、雇用が保障されているということもあり、最後は面倒をみてくれます。転職した際に受けた印象としても、「若手が全員育っているな」と感じました。
また、ご存知の方も多いと思いますが、離職率は大きく異なります。前職の外資系ファームには中途で10名くらい同期がおりましたが、2年経過時点で1人しか残っていません。みなさんやりたいことを見つけた上で巣立っていったのだと思いますが、離職率は高い職場であると言えるでしょう。そして、NRIの大きな特徴として、プロジェクトリーダーを任せる年次が非常に若いということも挙げられます。
若手のうちからプロジェクトリーダーを経験する価値
飯塚
いわゆる「コンサルティングの仕事」をやりましたと胸を張って言えるのはプロジェクトリーダーを経験してからではないかと思っています。ビッグイシューをもらい、それをどう砕いて、どのような順番で、どういう風に解いていくのか。これを設計するのがプロジェクトリーダーの役割の一つです。その上で、一緒にプロジェクトに携わるメンバーと役割を分担し、品質チェックをして、提案をお客様の所へ持っていき、そこからさらに議論を重ねていきます。
まず「フラットな社風」です。若手でも、ロジックが通っていればものを言うことができます。20歳くらい歳の離れた社員とプロジェクトに入ったときでも、自分の考えを表明することが求められます。
自分のキャリアを語る上でも、プロジェクトリーダーを経験したというのは一つの実績になりますし、相当なやりがいがあります。当然、上司からこうやりなさいと言われて進めるよりも、自分でプロジェクト全体を設計して進めていく方が面白いですし、スキルも上がります。
ただ、2~3年目の社員がいきなり経営イシューを砕いて、きちんと議論を進めることができるかというと難しいと思います。ですから、まずは上司のサポートのもと現場よりの課題に取り組んでもらい、そこで人を育てていくのがNRIのやり方です。
コンサルティングは”接客業”
河邊
コンサルティングは、本当に「接客業」だなと思います。それだけお客様の声が直に返ってくるということです。「これ、わかりにくいな」とか、「すでに知っていることばかりですよ」とか、「一ヶ月後にもう一度お願いします」とか、 これらは私が実際に言われたことのある言葉です。決していつも褒められてばかりいるわけではありません。それでも、お客様からお褒めの言葉をもらえるように日々仕事に励んでいます。
以前、約2か月の短期のプロジェクトに入ったことがありました。お客様は2年くらい悩んでいたのですが、「こんなに早く結論が出るなら、2年前にお願いしておけばよかった」と言っていただけたことはよく覚えています。他にも「河邊さんが来てくれてよかった」とか、「引き続き、河邊さんにコンサルしてもらうための予算がちゃんと用意されているか確認しておきますね!」という言葉をいただきました。コンサルティングはお客様と人間対人間の関係を築いていく仕事だと、つくづく思います。
自分のWillを一番大事に考える
河邊
Must・Can・Willという考え方がありますが、皆さんはどれが大事だと考えていますか。私はWill、すなわち何がしたいかを大事にしてほしいと思います。Must、すなわちやらねばならないことは、正直、想像がつかないと思います。皆さんはこれから50年くらい働きますよね。その50年の間で何が起こるかは誰もが想像もできません。この数年でも世界は大きく変わっていくでしょうし、世界中の若者たちのほかに、ロボットやAIなども皆さんの「競合」になってくるでしょう。
また、CanよりもWillの方が大切だと思います。Can、すなわち今皆さんが持っている専門性は知識・経験・人脈に支えられますが、これらの獲得は容易になっていくと思います。知識はパソコンが教えてくれますし、覚えてくれます。過去の経験はもはや通用しない世界になってきています。インターネットの力で人と繋がることだけなら容易にできます。そして何よりも伝えたいことは、みなさんの今のCanでこれから50年のキャリアを縛る必要はないということです。おそらく、世の中に楽な仕事というのは存在しません。どれだけその仕事を自発的に楽しめるかどうかが重要だと思います。
正解がない中で、どのように自分の道を作っていくか
飯塚
就職活動について今思うことは3つあります。1つ目は、仕事選びに正解はないということです。「こうでないといけない」「こうやるのが最短距離」ということに基づいてキャリアを設計したいと思われるかもしれませんが、何でもやってみれば正解になる・満足できるキャリアになるように思います。決め打ちせず、色々な会社の話を聞いて就職活動を行ってみるのもいいのではないでしょうか。また、学生時代の就職活動が終わりではなく、キャリアは続いていきます。私のように途中で違う道を選ぶかもしれません。自分の道を作っていってもらえればと思います。
2つ目は、お金も大事ということです。これは歳をとってきて感じていることです。就職活動では、やりがい・やりたいことを大事にすることが多いかと思います。しかし、どんな仕事でも面白いこと、やりがいはあるのだと思います。そう考えると、給料がどのくらいのものなのか、自分にはどれくらい必要なのかというのも、自分の就活の軸に少しいれられるといいのではないかと思います。
3つ目は、結果を出したいときは全力で取り組むということです。どれだけ力をそこに注ぎ込んだかによって結果は変わってくると思います。コンサルティング業界は、狭き門だと思いますが、それに対して準備した人/していない人の差は結果として出てくると思います。(※2018年2月取材の内容をもとに構成)
―― いかがだったでしょうか?本記事に登場した2名の社員は、NRIの経営コンサルティング部門に辿り着いたプロセスこそ違えど、なにか共通する価値観を感じ取っていただけたのではないでしょうか?2名の考えに共感いただけた方、ぜひともNRIの経営コンサルティング部門を就職先の1つとして検討してみてください。
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