【外コンBARふぁくろじ】コンサル選考対策ワード「破壊的イノベーション」を具体事例で分析

 

就活中の東大生・ムツオがサマージョブ後に連れていかれたのは、外資コンサル出身のバーテンダー・リサが店主を務める“外コンBARふぁくろじ”。どこかで会ったことありませんか、そう尋ねるムツオに、彼女は今夜もささやく。「知ってた? 私は『破壊的イノベーション』が分からない男なんて、願い下げよ。」

 

第21夜:“プロフェッショナル”向けのビジネスに的を絞り、金融業界に破壊的イノベーションをもたらした「松井証券株式会社」が凄い

 

日本のコンサルティング業界の市場規模、フェルミ推定したことある?

「コンサルティング」をビジネスとして考えたことなかったです!

じゃあ今考えて。

は、はい! コンサルティングは、高級人材派遣なんて言われるくらいだし、(平均稼働人数×平均時間単価)×案件数でいけるかな。いや、ちょっと待てよ、案件数って一体どれくらい? ううん……

ITコンサルティングを除いた、純粋なビジネスコンサルティングの市場規模は、2015年で3,389億円しかないの。

そんな少ないんですか! 斜陽産業と言われる新聞業界でも1.8兆円だし、かなり少なく感じます。

でもね、市場規模の大小と社会へのインパクトの大きさは関連しない。

言われてみれば、「コンサル」って就活で初めて知りました。

私たちは、理解しやすい市場・サービスに着目しがちだけど、コンサルのように普段触れることのないプロフェッショナル向けのサービスが社会のルールを大きく塗り替えてた、ということは結構あるの。

確かに、ケースの練習でも「オリンピックの訪日観光客増加」とか、理解しやすいものに偏ってるかも……

じゃあ今日は、“プロフェッショナル”向けのビジネスに的を絞った戦略のせいで、結果的に金融市場に破壊的イノベーションをもたらしてしまった松井証券について考えてみましょうか。

 

松井証券が優良企業である3つの理由

  1. 護送船団方式だった金融業界で、破壊的イノベーションを起こす
  2. 「集中戦略」を貫き、圧倒的な低コスト体質に
  3. 業界平均を大きく上回る、40%超の利益率

 

破壊的イノベーションって、なんだか中二病っぽくないですか?

知ってた? 私は『破壊的イノベーション』が分からない男なんて、願い下げよ。

ええっ、そんなあ……僕に教えてください! きっと選考にも役立つと思うんです!

コンサル選考対策ワード

破壊的イノベーション

破壊的イノベーションとは、1995年にクレイトン・クリステンセンらが考案したビジネスモデルの変化プロセスのこと。

企業が、改善を通じて製品やサービスの性能を高めていくことを「持続的技術」による「持続的イノベーション」と呼びます。持続的イノベーションは確実に進歩をもたらすものの、質が過剰になりやすいという欠点を持っています。

そこで登場するのが「破壊的イノベーション」です。従来製品より質や価格等で劣る一方、これまでとはまったく異なる価値基準のもとでは非常に優れた特徴を持つ「破壊的技術」は、時を経て従来の市場を飲み込み主流となっていきます。


上記は、カメラ市場に起こった破壊的イノベーションを示しています。

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【今夜のカクテル】イースト・ウィング
松井証券の改革を推し進めた4代社長の松井道夫氏の著書に「みんなが西むきゃ俺は東」があるので、東っぽいカクテルを。ベースのウォッカに、チェリーブランデーの甘さとカンパリのほろ苦さが絶妙なバランス。普通はチェリーいれないんだけど、今日は特別ね。