【内定者直伝】面接を再現したフェルミ推定の例題と対策

【フェルミ推定】戦略コンサル内定者直伝の解法とNGパターンとは

「フェルミ推定ってなに?」
「フェルミ推定が苦手で、スムーズに解くために何をすればいいかわからない。」

コンサル就活をする上で避けては通れないと言っても過言でないフェルミ推定で、苦手意識を取り払い得意に変えていただくべく、このページでは戦略系コンサルティングファーム内定者監修のもと「フェルミ推定」の問題について解説します。
選考を通過するために重要な内容を記載しているので、時間をかけて読んでください。

目次

1.フェルミ推定とは
2.コンサル業界におけるフェルミ推定出題例
3.面接官の着眼点と評価基準とは
4.フェルミ推定の解法5ステップ
5.選考通過のためのテクニック
6.優秀な学生が陥りがちなNGパターン
7.まとめ

 

 

フェルミ推定とは

フェルミ推定とは、調査がむずかしい数値をいくつかの手がかりをもとに論理的に推測して短時間で概算することを指します。要するに、持ち合わせた知識で持ち合わせていない情報を推測するのです。例えば、年間のパンの消費量、日本に存在するネクタイの数の推測などが例題として挙げられます。
フェルミ推定では、最低限の前提知識とそれらを用いた四則演算が求められるため、極論をいうと慣れれば小学生取り組むことが可能です。たとえば、先ほど例題で挙げた「日本に存在するネクタイの数」をフェルミ推定で求めるためには、「日本の人口」「ネクタイとはそもそも何か」「ネクタイをする人はどんな人か」といった基本的な情報を利用して、論理的に素早く手順を考え計算を実行していきます。フェルミ推定自体は簡単な四則演算の組み合わせですが、「どんな数を足したり引いたりしていけば良いのか?」という点については、例題に対する前提知識やそれを瞬時に考え実行する力に影響を受けるでしょう。

 

コンサル業界におけるフェルミ推定出題例

コンサルティングファームの選考では、フェルミ推定のみで出題されることは少なく、フェルミ推定とケース問題が同時に出題されることがほとんどです。具体的には、あるコーヒーショップの売り上げの推定(フェルミ推定)→コーヒーショップの売り上げ向上施策立案(ケース問題)といった形です。

また出題されるフェルミ推定の問題としては、ミクロ・マクロの売上推定が多いです。ミクロの問題というのは、「1つの店舗における売上」など全体の中の1部分での事柄というイメージで、マクロの問題というのは、「ある会社の市場規模」といったような全体での事柄というイメージです。

ケース面接とは切り離し、フェルミ推定問題だけを考えた場合の出題例としては、以下のようなものがあります。

【出題例】

ミクロの売り上げ推定
  • あるコーヒーショップの売上推定
  • ホームセンターの売上推定
  • 豊島園の売上推定
マクロの売り上げ推定
  • マクドナルド全体の売上推定
  • 日本における電子決済の取引額推定
  • 国内旅行の市場規模推定
  • シャーペンの市場規模推定

 

ここではフェルミ推定に焦点を置いた例題や解説を行っていますが、セットで出題されることが多いケース問題について解説している記事も関連記事としてご紹介いたしますので、ぜひご覧ください。

関連記事

 

 

面接官の着眼点と評価基準

コンサルティング業務では、
論理的な思考力、考え続ける忍耐力、クリエイティブさ、コミュニケーション能力
の4つが求められます。

フェルミ推定では、一見解決が不可能に見える課題に対して、自分の独自の経験や分析から新しい軸を設定して、相手を納得させる過程を踏んだ推測を考え続ける必要があるので、コンサルタントの適性を測るのにふさわしいのです。

また、ファームにもよりますが、フェルミ推定をする際には面接官の方とのやり取りが起こるので、その際はコミュニケーション能力が問われていることを意識しましょう。出題されたフェルミ推定問題の意図を読み取り、わからないところは質問する、あるいは自分の解答に足りない部分を指摘されたら、それを受け入れて改善する必要があります。

まとめると、コンサルティングファームで求められる論理性、思考の忍耐力、創造性、コミュニケーション能力を面接官は評価しているため、上記の点に気をつけて選考に挑みましょう。

 

フェルミ推定の解法5ステップ

前章で指摘した意識して欲しい4つのことを頭に入れつつ、選考通過のためフェルミ推定解法の5ステップをお伝えします。
 

1. 問題の軸をつかむ

まず、出題されたフェルミ推定の問題が、何を軸にして聞いているのか考えることが重要です。(1)人口、(2)個人、(3)世帯、(4)面積、(5)需給、(6)特殊の6つ で分けることが多いです。それでは、それぞれのケースを解説していきます。

(1)人口
スーパーの数や小学校の数といった人口当たりでいくつあるかといった問題です。

(2)個人
年間のスカートの売上やパソコンの売上などの個人の性質(性別や年齢や職業など)による問題です。

(3)世帯
電子レンジの数や掃除機の数など1件の家や部屋当たりにいくつかの問題です。

(4)面積
東京都のマンホールの数など面積当たりにいくつあるかといった問題です。

(5)需給
都内を走るタクシーの数や日本の旅館の数など需要と供給が釣り合っているという前提から解ける問題です。

(6)特殊
上記5つ以外のケースを指し、たとえばボーイング747の総重量はどのくらいかといった問題は、このケースに該当します。

 

こちらのステップで適切に軸を選ぶことができないと、その後の考えるべき項目が増えたり、計算量が増えたりと、非効率的な解法につながりかねません。
このステップで苦手意識を持ってらっしゃる方は、フェルミ推定対策問題集の中にある解題の軸選定問題を、適切な軸を選ぶ感覚を磨くためにぜひご活用ください。

 

2. 公式を作る

次の3つ目のステップで細かな分解は行うので、最初はざっくりした形で、これが出れば答えが出る!と思われる式を作ることが重要です。

1つ目のステップにおいて、(2)でご紹介した個人を軸に考える「日本における年間のスカート売上枚数」のケースでは、年間平均購入枚数×人数、
ステップ(3)でご紹介した世帯を軸に考える「日本における電子レンジの数」のケースでは、年間平均購買数×世帯数を求めれば、答えが出ます。

 

3. 切り口を考える

先ほどざっくりと作った公式を、そのあとの数字を入れる時にその作業が簡単になるように、論点に影響を与える変数を考えて、要素に分解、場合分けをしていきます。
第1ステップの(2)でご紹介した、「個人」を軸に考える問題の「日本における年間のスカート売上枚数」では[年間平均購入枚数 x 人数]いう式が導き出されました。それでは、この式を場合分けしていきましょう。

まずスカートの前提として、ワンピースなどの全身をまとうものは含まず、腰下で履くもの、そして制服や就活で使うものも含むとします。

スカートを履くか履かないかは、年齢や性別が影響を与えると考えられます。たとえば、男性でスカートを履く人はごく少数と言えるため誤差として女性に焦点を絞って良いといえるでしょう。また女性のうち、20歳台までは一定数スカートを好む人がいるのに対し、30歳以降はスカートを履くことへの抵抗感を覚える人もいると考えられるので、スカートを履く人の割合は下がっていき、50歳以降では履く人が少数なので誤差の範囲であると考えられます。
さらに30歳以下の女性においても、「小学生は成長期を迎える人も多いと考えられるため、購入頻度が早いだろう」、「中高生は制服のスカートと私服のスカートの両方を持っている人もいる」、「大学生、社会人は自由に使えるお金が増える」などの分析も可能であると言えます。

この切り口を考えるステップで最も重要なことは、

そのお題に対して、影響力の大きな分類はなにか。

です。

たとえば「日本にある自動車の合計台数」を求める問題で、世帯を軸にしても、
「世帯主の年齢層」と「都会か田舎」であれば、交通網の発達による公共交通機関の影響は大きく、前者以上に後者の切り口をベースに考えた方が筋のよい答えにたどり着ける可能性が高いでしょう。

このように要素を分解して考えてきましたが、分解して思考をする際にはロジックツリーと呼ばれる思考ツールが便利です。ロジックツリーは、思考を明確にするコンサルタント必須のツールです。後ほど「戦略的にメモする」という項目でも述べますが 、最初はバラバラに出した要素や原因も、最終的にロジックツリーに整理しておくことで、途中で詰まった時や、発表する時、またはそのあとの面接官の方とのやり取りの時に、自分の思考過程を再点検して、迅速に修正することが出来ます。

ロジックツリーとは何か、どのように使うのかなどの疑問をお持ちの方は、コンサル就活でよく聞く「フレームワーク」って何?をご覧ください。
 

4. 数値を入れる

切り口を考えた際に、日本でのスカートの年間売上枚数はライフスタイルによって場合できると考えられたので、「小学生以下」「中高生」「大学生・20歳台社会人」「30歳〜49歳」の、それぞれ女性を考えます。

計算簡略化のために、日本の人口が1億2000万人と考えて、その半分が女性とします。
そして、ライフスタイルベースで考えると計算の際に20歳などの区切りをまたがって考える必要があるので、0歳~80歳間の20歳間隔で1:1:1:1の年齢分布となっていると仮定します。

制服

中学、高校の入学次に夏用と冬用で計2枚買うとすると、
新入生の合計購入枚数:6000万 x 1/4 x 2/20 x 2 = 300万枚

 

私服

  人数 割合 枚数
小学生以下 900万 90% 2.5枚
中高生 450万 70% 1枚
大学生・20歳台社会人 900万 70% 2.5枚
30歳~49歳 1,500万 10% 1枚



各区分けでの人数に関しては、6000万人 x (1/4) x (年数)で計算しています。
例えば、小学生以下の人数でいうと、6000万 x (1/4) x 12 = 900万人 という途中式です。

このステップでは、数値を入れる際には厳密さは求めすぎず、自分の知識や経験から大まかな数字を見つけることに注意してください。
また、後に計算がしやすいような数字を入れておくことも重要です。
このフェーズで時間を節約する上でも最低限面接に臨む前に覚えておくべき数値は存在しますのでご紹介します。

 

最低限!覚えておくべき数値

日本

人口:12500万人
世帯:5000万戸
国土面積:38万平方キロメートル(30%平地、70%山岳地)
給与所得者:5000万人

世界

人口:78億人
地球の直径:12000km

単位

1kg = 1000g
1m³ = 1000L
1mm = 1/1000m

 
これらの数値はあくまで覚えておくべき最低限の数値です。
緊張感をともなう本番では自動的に処理できる部分を増やすことも、余裕を持って面接に臨む上で重要ですので、この記事とあわせてフェルミ推定対策で覚えるべき数値一覧も活用ください。

 

 

5. 計算

あとは、場合分けごとに、年間平均購買枚数 x 人数で計算していきます。
スカートの年間売上本数の例で計算を行うと、
300万 + (900万 x 0.9 x 2.5) + (450万 x 0.7 x1) + (900万 x 0.7 x 2.5) + (1500万 x 0.1 x 1) ≒ 4,350万枚
となります。
また計算のコツとして、細かな数字は四捨五入することで、途中からの計算を省くだけではなく、合計の計算がしやすいようにすることができます。
フェルミ推定において、面接官は、正確な数値を求めているのではなく、思考過程を評価したいので適宜計算しやすい数字に設定することで計算の手間を省くことも大事です。

 

ここまででフェルミ推定問題の解き方を一通りご説明いたしましたが、インプットしただけでは実践で使える武器にはなりません。アウトプットするためのフェルミ推定問題集を関連記事としてご紹介しますので、ぜひそちらもご活用ください。

関連記事

 

 

選考通過のための4つのテクニック

1.思考の”深さ”と”幅広さ”を意識する

これは前章で説明した、「問題の軸をつかむ」と「切り口を考える」際に重要なポイントです。
「問題の軸をつかむ」際には、設定する軸が適切な理由を”深く”考え、論理的に説明できるようにすることが重要です。また、様々な軸をインプットしておき、”幅広く”比較検討することで最も適した軸を見つけることが可能です。
「切り口を考える」際にも、設定した切り口が適しているか”深く”考え、”幅広く”比較検討することで、最適な切り口を見つけ出すことができます。

 

2.面接官とのコミュニケーションを大切にする

フェルミ推定では、学生のコミュニケーション能力も見られています。ここで重要なコミュニケーション能力として面接官との双方向のやり取りがあります。自身で出した回答に対する面接官の意見を取り入れて、より質の高い回答が完成するように心がけましょう。

 

3.戦略的にメモを取る

面接官とのやり取りは、フェルミ推定を行うためのヒントの宝庫なので逐一メモをしましょう。また、メモの時は図や表で、自分の考え方をまとめておけば、後で面接官に計算の過程を説明する際に便利です。

 

4.時間配分を考える

最初に、6つのステップごとに、どのくらいフェルミ推定に時間をかけるか計算しておきましょう。演習を通じて、自分が苦手なステップはなるべく時間を多く配分し、一方で得意なステップは時間配分を抑えれば、自分なりのメリハリがある時間配分ができるため、時間切れを防ぐことが出来ます。

 

 

優秀な学生が陥りがちなNGパターン

フレームワーク病

自身の思考力を使わず(無思考で)、すぐに知っている軸、切り口、フレームワークを使ってしまう失敗例です。
この失敗は「問題の軸をつかむ」「切り口を考える」のステップで起こりやすいです。
パッと見で、知っている軸、切り口、フレームワークを設定してしまうと、論理性に欠ける回答につながるだけではなく、”浅く””狭い”思考だと判断されます。思考の”深さ”と”幅広さ”を意識することで論理性を伴う回答に繋がり、思考力がある人という評価を得やすいため、しっかりと意識しましょう。

 

面接官の意見を聞けない

自分の考えに自信を持つあまり、相手の意見を議論に取り入れることができない失敗例です。
コンサルティングは、チームで課題解決に取り組むことがほとんどです。自分が理解できない考えを無視するのではなく、理解しようとする姿勢と、その意見が良いものであれば議論に取り入れようとすることが大切です。

 

枝葉の議論を意識しすぎてしまう

フェルミ推定(またはケース問題)を完璧にこなそうとするあまりおきてしまう失敗です。
議論の枝葉の部分にフォーカスしすぎてしまい、根幹部分に十分な思考をさけないことで、議論の論理性が欠けていたり、そもそも回答までたどり着けないことがあります。
フェルミ推定を解くために与えられる時間は少なく、完璧な回答を作る出すことは非常に困難です。そのため、議論の根幹になる部分にフォーカスすることを意識しましょう。回答は算出した数値の桁数がズレていないぐらいで大丈夫です。
 

まとめ

フェルミ推定には正解がありません。問題に適した軸でどんどん問題の要素を分解していき、自分なりに数字を割り出すなど、「あなたの思考」で解いていくことが求められています。なぜなら、コンサルタントの仕事はその人の「思考」や「知恵」が武器になるため、面接官も皆さんなりの思考過程を見たいと考えています。
また、フェルミ推定は、コンサルタントで求められる頭の使い方が凝縮されていますので、ぜひとも、日々の生活の中でも訓練することを勧めます。

 

※本ページに記載している情報はFactLogicが独自にリサーチ、または各種メディアから収集したものであり、企業が公表している情報ではない場合があります。

関連ファーム情報

コンサルタントを目指すなら解けないといけない問題

[ 判断推理問題 ]

夏に東京の某企業で行われたインターンの参加学生40人に、経験したことのあるスポーツについてアンケートを取った。その結果、ハンドボール経験者が20人、水泳経験者が30人、テニス経験者が35人、卓球経験者が18人いた。以上の事実から判断して確実にいえることは次のうちどれか。

選択肢を見て回答する

いいね!を押してFacebook限定のイベント情報や最新情報を逃さずゲット!