A. 論理的思考力、分析能力、その他たくさんあります。
まず挙げられるのが、卓越した論理的思考力でしょう。確かに、ロジカルシンキングの技法自体は近年普及し一般企業にも吸収されつつあるのが事実です。しかし、それを頭で理解するだけでなく、長年にわたって実践してきたスペシャリストとしてのコンサルタントは徹底的に地道に論理を組み立てていく能力が卓越しているのです。また、事業会社の経営者には当事者であるがゆえに見落としがちな視点もあります。さまざまな業界経験を持ち俯瞰的な視点から考えられる立場に有るコンサルタントは、網羅的な理詰めであらゆる可能性をあぶり出し検討し尽くすことができるといえます。
さらに分析能力に長けていることも特徴でしょう。多くのファームでは経営学の知見を活かし洗練された分析が行われています。たとえばBCGであればプロダクト・ポートフォリアマネジメントという経営手法をを考案し、多くの経営者に影響を与えました。他にもたとえば野村総研であればシンクタンクという背景を活かして長期的な日本経済、産業発展の見通しに強みを発揮することができます。デロイトはデータ分析を専門とするデロイト・アナリティクスを抱えており、多くのデータサイエンティストが所属しています。彼らはコンサルのスキルを併せ持つ統計学のプロフェッショナルで、中には学会で新たな統計手法を研究開発し特許を申請する研究者も所属します。アリックスパートナーズという事業再生コンサルタントでは実証ミクロ経済学の手法を用いて学術的に経営課題などを分析します。このように事業会社が持ち合わせていないスキルで価値を生み出します。
他にもさまざまな強みがあります。たとえば、新興国への進出は言語や現地の商習慣、文化などが障壁になりますが、コンサルタントは現地での経験を活かしこれら障壁を取り除きます。
こうしたさまざまな強みがあることを裏付けるように、コンサル業界は成長を続けています。
以上まとめると、論理的思考力や分析力などの専門性を身につけたコンサルタントは、ますます日本においてその存在感を強めていくでしょう。
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