前回でピラミッド構造の全貌が何となく掴めたのではないでしょうか。しかし、頭で分かっていても中々できないというのが実際ではないでしょうか。たとえば、自分が何を言いたいのかハッキリわからない…ということは多いのでは?しかし、案ずることはないのです。最終的にはピラミッド構造になることがわかっていれば、恐れることはありません。
すべての要素は繋がっているはず
ピラミッドのてっぺんから作るのが理想では有るのですが、いきなり思いつけない場合にどうすればよいか。まず確認しておきたいのは、ピラミッド構造においては全要素が何らかの論理関係で繋がっているはずだ、ということです。逆にまったくつながらない要素があればそれは余計な要素として排除するべきなのです。
具体的にどう繋がっているか?まず縦の関係が正しいかを見ましょう。すなわち、
- その要素はどの要素の根拠になっているか?(=上段にはどんな要素があるか?)
- その要素はどの要素によって根拠付けられているか?(=下段にはどんな要素があるか?)
さらに横の関係を見ていきましょう。横の関係が正しいかは
- 抽象度は同じか?(牛乳とオレンジジュースと飲料、だと次元が違いますよね)
- 論理的に順序立てられているか?(帰納法、演繹法、因果関係…)
で確認できます。
論理的に順序立てられている、とは?
横の関係で論理的に順序立てられていると言いましたが、具体的にどういうことでしょうか。
たとえば演繹法なら、
- すべての人間は死ぬ
- ソクラテスは人間である
- ゆえにソクラテスは死ぬ
のように、まず普遍的な状況を述べてから具体的な状況を述べ、結論という順序になりますよね。
帰納法なら一段上の要素を支持する理由を重要度順に並べる、因果関係なら時系列に並べてひとまとまりにするなど、順番はなんでもいいわけではなくきちんと論理的に配列する必要があります。
ボトムアップ・アプローチ
これまで見てきたように、すべての要素は何らかの仕方で繋がっているのです。ということは、ピラミッド構造はどこから始めても作れるということが分かるでしょう。すなわち、最初に自分が言いたいことをいまいちハッキリさせることができない場合どうするかというと、
- 自分が言いたいことの要点をすべて書き出す
- それら要素の間の縦の関係、横の関係を整理していく
- 最終的にてっぺんに来るメッセージが何かを確定する
これで一番上から始めた場合と同じくピラミッド構造を作ることができますよね。てっぺんのメッセージを確定したら、それが本当に自分が言いたかったことなのか、それが本当に相手の求めていることに答えているのかといった作業を欠かさないようにしましょう。
どんな場合も最終的にはピラミッド構造になるんだということを意識して、ロジカルに整理できるようにしましょうね。
ロジシンコラム一覧はこちら>【コラム集】論理的思考力を鍛えたいコンサル就活生にオススメのコラム