【外コンBARふぁくろじ】コンサル選考対策ワード「競争地位戦略」を具体事例で分析

PCS2017

外コンBARふぁくろじ

 

就活中の東大生・ムツオがサマージョブ後に連れていかれたのは、外資コンサル出身のバーテンダー・リサが店主を務める“外コンBARふぁくろじ”。どこかで会ったことありませんか、そう尋ねるムツオに、彼女は今夜もささやく。「知ってた? 私は『競争地位戦略』が分からない男なんて、願い下げよ。」

 

第28夜:強豪ひしめく成長市場で独自路線を突き進む「日本ライフライン株式会社」が凄い

 

この前、六本木のオフィスで働いてる外銀の先輩から聞いたんです。「毎年下位5%をクビにする人事システムがあるが、今年は業績が悪くなりそうだから20%くらいになるかもしれない」って。

優秀な人でもリストラされちゃうんでしょ?

そうなんです! 優秀でも人件費が高すぎて退職になったり、そもそも部署ごとなくなったり……

いま金融業界は下火と言って間違いないから、ありえない話ではないわね。

逆に、成長業界だからすごく良い、みたいな話も就活でよく聞きますけど、過当競争になったりしないんですか?

もちろんそうよ。例えば、成長市場であった半導体業界は競争によって価格が急激に下落、業界再編が進みメーカーが淘汰された結果、今度は供給が減りすぎて価格が3倍になり、またすぐに下がっていく……なんてこともあったわ。

マイナス成長の市場に未来はないし、成長市場でも競争が厳しいなら、企業はどう戦略を立てていけばいいんでしょうか?

知ってた? 私は『競争地位戦略』が分からない男なんて、願い下げよ。

ええっ、そんなあ……僕に教えてください! きっと選考にも役立つと思うんです!

コンサル選考対策ワード

競争地位戦略

競争地位戦略とは、マーケティングの父とも呼ばれたフィリップ・コトラーが1980年に提唱した理論。企業の地位を4つに分類し、ポジションごとに適切な戦略を提案するものです。

 
競争地位戦略
すでに市場を主導しているリーダーが取るべきは、市場そのものを拡大する施策です。そのためには市場全体をカバーする全方位戦略(フルライン戦略)によって、ブランド力の向上、シェアの最大化を目指します。また価格競争をしないようにすることも重要です。

リーダーの次に位置するチャレンジャー企業は、業界内におけるトップシェア獲得を目指します。特にシェアが40%を超えると、それ以下の場合と比較しROIが30%以上増加することが分かっており、リーダーがまだカバーしきれていない領域や力を入れていない領域などで、リーダーと差別化してシェアを拡大していきます。

ニッチャーは、独自技術やサービスで限定された市場でのシェアを獲得している企業です。リーダーやチャレンジャーが参入できないよう参入障壁を築き、そこに資源を集中して特定市場での独占と収益効率の向上を目指します。

質的にも量的にも経営資源に乏しいフォロワーは、上位企業を模倣することでできるだけ効率よく収益を上げることを目指します。リーダーやチャレンジャーからの攻撃を受けない範囲で事業を拡大し、低コストで生き残ることを戦略目標とします。

 

何がなんでもトップを目指すことが重要なのではなくて、自分の持つ経営資源を認識した上で適切な戦略を実行していくのが重要なのか。

今日は、競争の激しい成長市場で、独自のポジショニングのもと成長を続ける企業を分析しましょ。

 

日本ライフラインが優良企業である3つの理由

  1. 2016年度の売上高19%、営業利益100%増の圧倒的な成長
  2. 世界市場規模50兆円、毎年8%拡大を続ける成長市場にポジショニング
  3. 商社モデルにメーカー機能を付与し、単一市場内で利益率を改善

 

どのポジションの企業なんですか?

そうね、当てられたら今日のカクテル代タダにしてあげる。

間違えたら?

帰る前にポーカーテーブル片付けてくれる?

使ってないのに……

 

2016年度の売上高19%、営業利益100%増の圧倒的な成長

 

今日はリサさんとの勝負ですね!

まずは数字だけ見てみましょう。近年の売上高の推移図よ。

 
日本ライフライン売上高推移図
 

すごい順調ですね……特に、2016年の売上高成長率は20%近い勢いです。

しかも、営業利益に関しても前年の2倍以上に成長してるわよ。

これだけ大幅に拡大してるってことは、リーダーやフォロワーではなさそうです。

ふうん。その根拠は?

まず、成長がかなり順調に継続していることからフォロワーは却下。それから、すでに市場を牽引済みのリーダーであれば、年に20%なんて売上高の成長が起こることは、そんなにないはずです。

自信あるのね。

もちろん、僕だってサマージョブから少しは成長したんです!

 

世界市場規模50兆円、毎年8%拡大を続ける成長市場にポジショニング

 

日本ライフラインの「ライフライン」は電気やガスのことじゃない。そのものズバリ、「生命線」を意味しているの。

生命線……医療業界の会社ですか?

その中でも特に、医療機器市場にポジションをおいている会社よ。医療機器市場は、世界市場規模50兆円、毎年8%成長を遂げる巨大成長市場なの。

分かった! それなら……答えは、ニッチャーですね。

なぜ?

医療機器市場と聞いただけでは、ポジションの特定はできません。でも、ここで先程の売上図と組み合わせると分かることがあります。

さっき見た緑のグラフに、何かあるのかしら?

2016年の売上高は305億円で、市場規模50兆円から見るとかなり少ない値です。これは、業界2~3番手であるチャレンジャーではありえない。だから、ニッチ市場で特定業界を独占している「ニッチャー」が答えです!

……

ど、どうなんですか?

正解よ。

やった! 今日はリサさんのおごりですね!

 

商社モデルにメーカー機能を付与し、単一市場内で利益率を改善

 

医療機器市場における「治療用機器」カテゴリの中の、心臓ペースメーカー・人工血管などの商社として、独占で販売する製品を多く抱えているのが、日本ライフラインよ。

2016年には東証一部上場も果たしてますね。

ニッチャーとして、医療用治療機器の中でも特定の製品に特化し続ける戦略で成長してきたんだけど、近年さらに面白い動きがあるの。

これは、さっきの売上高の図に、営業利益率を重ねたものですね。

 
jllの営業利益率と売上高の推移図
 

売上高ももちろん伸びてるんだけど、利益率も急速に伸びてるでしょ。

本当だ! こんなに利益率が改善してるってことは、何かビジネスモデルの転換が起こってるってことですよね。

その通り。これまではずっと海外の先端医療機器を輸入販売することがビジネスのメインだったんだけど、これまでの実績をもとに自社でも製品開発を始めたの。

商社が、メーカー機能まで持ち始めたのか。

医療機器っていうのは、医薬品と一緒でその価格が厚生労働省によって定められている。だから、価格を上げたり下げたりといった競争はできない。

そうか、利益率を上げるには、もう製造段階のコストを下げるしかないから、自分で作り始めたのか。

ニッチャーは限定された市場を独占することで、効率的に収益を上げることが戦略の目標にある。それを真正面から追求して成功した企業と言えるわね。

でも不思議なのは、競争地位戦略自体は4分類ですごく単純だから、知ってさえいればどの企業でも成功しそうなのに……

それこそがコンサルティングのポイントよ。戦略立案するだけなら、それこそ入社したてのアナリストが徹夜して死ぬ気で働けばできるかもしれない。

本気で最後まで実行する、っていうのが難しいのか。

コンサル志望の就活生で、よく「自分のほうが偉い」って思ってる人がいるけど、事業会社があってこそのコンサルなの。

はい……肝に銘じます。

じゃあ、今夜の一杯つくるわね。

やった!

 
スクリュードライバー
【今夜のカクテル】スクリュードライバー
居酒屋でもよく見るカクテル。アメリカの労働者が、どこにでもあるウォッカにオレンジジュースを注いでスクリュードライバーでぐいっと混ぜて飲んだことが由来よ。とにかく癖がなく飲みやすくて、オレンジに含まれるクエン酸が疲れを癒やしてくれる。実行する人を、まるで癒やしてくれるようなカクテルね。

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