【外コンBARふぁくろじ】コンサル選考対策ワード「DMU」を具体事例で分析

PCS2017

外コンBARふぁくろじ

 

就活中の東大生・ムツオがサマージョブ後に連れていかれたのは、外資コンサル出身のバーテンダー・リサが店主を務める“外コンBARふぁくろじ”。どこかで会ったことありませんか、そう尋ねるムツオに、彼女は今夜もささやく。「知ってた? 私は『DMU』が分からない男なんて、願い下げよ。」

 

第27夜:DMUに着目し、ビジネスモデルをドラスティックに進化させる「アスクル株式会社」が凄い

 

ついに、2月末からプレミアムフライデーが始まりますね。

働き方改革につながるか否かの話題が多いけど、どちらかと言うと消費促進の意味合いのほうが強いのよ。

経産省のプレミアムフライデー推進協議会メンバーも、ほぼ全員が小売業・旅行業者ですもんね。

ちょっと日本とは趣旨が違うけど、米国のブラックフライデー(11月第4金曜日で、正式な休暇日ではないが休みになることが多い)のセールでは、約3800億円が1日に売り上がると言われている。

そんなに! 何でうまく行ってるんだろう?

アメリカでは、家族や親戚にクリスマスプレゼントを贈らなければいけない文化がある。マーケティングの基本は、商品を使う人のニーズを考えることだけど……

ブラックフライデーは「商品を買わざるを得ない人」のニーズに合わせてマーケティングを設計、セールを仕込んで大成功した、ってことか。

今日は、「顧客」のニーズについて考え続け、ビジネスモデルをドラスティックに変化させ成長してきた、アスクル株式会社にしようかしら。

 

アスクルが優良企業である3つの理由

  1. 2016年には過去最高益を実現、社内ベンチャーの成功事例
  2. 顧客のニーズに着目し、ビジネスモデルを進化させる
  3. ヤフーとの資本提携で立ち上げたBtoC新規事業は、立ち上げ4年で328億円を売上

 

「アスクル」って、まさか「明日来る」ってことじゃあ……

語呂合わせみたいな社名だけど、アスクルは老舗企業で始まった新規事業、いわゆる「社内ベンチャー」の有名な成功事例なの。

 

2016年には過去最高益を実現、社内ベンチャーの成功事例

 

新製品開発なら分かるけど、文房具で新規事業、なんてあるんですか?

文房具メーカーの老舗であるプラス株式会社が、創立50年間近の1993年に始めた新規事業が、アスクルよ。BtoB、主に中小企業で30人以下の事業所向けに、「明日来る」文具の通販事業を開始した。

必要なオフィス用品が明日来たら便利ですけど、中小事業所は売上単価が低いし、全国に散らばっていて営業効率も悪そうだし、リスクのほうが大きいような……

実はすでに、全国の文具店とのネットワーク網があったの。だから、地元の文房具屋さんに営業してもらって、届けるのはアスクル、っていう分業体制を敷いた。

既存事業とのシナジーがあった、ってことか!

ついでに「通販によって地域の文具店が潰れる」といった批判も回避できた。営業して顧客を開拓した文具屋さんには手数料が入るシステムだったから、アスクルと全国の文具店双方が手を取って協力して事業推進できたの。

初年度の売上は2億円、翌年は6億円、そして19億円……すごい急成長ですね!

 
アスクルの売上高推移図
 

アスクル事業は好調で、その後会社は独立。2016年には過去最高益を記録したわ。

地域と手を組んで成長できる、って何だかいいビジネスモデルですね。

でも、このビジネスモデルはいきなり始まったものではなかった。

一度で完成したものじゃなかったんですか?

 

顧客のニーズに着目し、ビジネスモデルを進化させる

 

アスクルが誕生したきっかけになってるプラス社は、もともと文具メーカーだって話をしたわね。

アスクルがやってたのは、いわゆるメーカー直販モデルですよね。

そう。プラス社の文具をすぐに欲しいと思っている中小事業所職員のニーズに応えていた。でも、よく考えて。文具を使う人は一般社員だけど、それを買うのは誰?

あ! もしかして、事業所で文房具を揃えるのは、総務の人か……!

知ってた? 私は『DMU』が分からない男なんて、願い下げよ。

ええっ、そんなあ……僕に教えてください! きっと選考にも役立つと思うんです!

コンサル選考対策ワード

DMU

DMUとはDecision Making Unitの略で、「意思決定単位」を意味します。購買活動が発生するとき、その裏にいるステークホルダー全体を指す概念です。DMUは多くの場合、発案者、影響力保持者、購買決定者、購買者、使用者に分けることができます。
 
ランドセル購買におけるDMU
例えば、ランドセルの購買活動について考えます。
幼稚園の娘が「発案者」として、水色の派手なランドセルが欲しいとせがみました。両親は「影響力保持者」として、6年生まで使うことを考えて、もう少し落ち着いたデザインのものを選ぶようアドバイスします。それを聞いた祖父母は「購買決定者」として、ネットで見つけたランドセルを孫に買ってあげようと決断。パソコンの不慣れな祖父母に変わって、叔父が「購買者」としてランドセルを購入。こうして娘は4月から新しいランドセルの「使用者」となりました。

実際の企業では、新商品を買いたい部下とコスト削減をしたい上司のように「使用者」と「影響力保持者」の意見が正反対であるなど、パターンは様々です。DMU同士の相対的な関係を意識して、狙ったDMUに適切にアプローチすることが、マーケティングの鍵です。

 

中小事業所の「総務のおじちゃん・おばちゃん」みたいな人たちはこう考えた。確かにプラス社のアスクルは便利だけど、他社のあの商品も明日来たら嬉しい、トイレットペーパーも重くて大変だしついでに届けてほしい、とかね。

だから、アスクルでも購買者のニーズに答えるべく他社商品も扱い始めた。メーカー直販モデルから小売モデルへの転換ですね!

さらに近年、アスクルはこの少量多品種を「明日」届けられる独自のサービスをもとに、流通プラットフォームとしての新しいビジネスモデルを開始した。

「明日来る」っていう優れた物流システムをネスレに提供したり、メーカー同士のコラボレーションを促進したりもしてるのか。

老舗文具メーカーの一事業部だったアスクルが成長を続けられたのは、常にDMUに着目したアプローチにポイントがあったのよ。

 

ヤフーとの資本提携で立ち上げたBtoC新規事業は、立ち上げ4年で328億円を売上

 

アスクルとヤフーが提携して2012年から始めたBtoCの新規事業「LOHACO」も好調です。

ビッグデータを活用したマーケティングや、AI(人工知能)チャットボット「マナミさん」による顧客の満足度向上施策もある。新しいテクノロジーを取り入れるのも上手ね。

下の図を見ると、立ち上げ4年でLOHACO事業の売上は328億円……始まりは普通の文房具メーカーの一事業部だったのに、今では新規事業が着実に生まれる企業体質に生まれ変わっているんですね。

 
lohacoの売上高推移図
 

昔まだ私が駆け出しコンサルタントだった頃、ある政府系の案件でコンベンションのコーディネートを担当していたんだけど、会議前日夜に備品が足りないことが分かって。

もう絶望ですね。

そこでアスクルに助けられたのよ。翌日の昼に届いて、もうその時からアスクルは私の神様ね!

なんかリサさん、いつにも増して入れ込んでませんか?

私が分析する企業はBtoBが多いから、あなたにはイメージが湧きにくいかもしれない。

でも、そのビジネスモデルや提供している革新的なサービスは、利用している人にとってはもうそれこそ神様みたいな変革なのか……

そう。だからたまには、自分がその企業のクライアントだったらどう思うかを、シミュレーションしてみるといいわよ。その視点こそがDMU、つまりステークホルダーをイメージすることに繋がるからね。

そういえば、コンサルのプロジェクト開始時も、ステークホルダーのヒアリングから始まるパターンをよく聞きます。

じゃあ私に聞くことはない?

いや、ないですけど……

「ホワイトデーには何が欲しい」とかヒアリングしてくれないの?

ええっ、僕リサさんからバレンタインもらってないのに!

 
ドラゴン・レディ
【今夜のカクテル】ドラゴン・レディ
ホワイト・ラムをオレンジジュースで割って、グレナデンシロップで色付け。キュラソーの爽やかさがアクセントの、飲みやすくて可愛らしい甘口のカクテルで、私にぴったりね。え、カクテルの名前だけですって?

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