A. 転職率はやや高めで、概してハイポジションへ転職しています。
正確なデータは公表されていませんし、各ファームごとに違いますが、コンサルの転職率は一般企業より高いです。新卒の平均勤続年数は三年くらいともいわれています。さまざまな業界と関わり仕事をしているだけあって、総合的な力を身につけており転職市場での価値は高いです。ただ、コンサルを経験したからといって、特段の努力もせずに成功が保証されるほど甘い世界ではないようです。
代表的な転職先をいくつか挙げてみると、
- 外資系大手
中途採用を積極的に行う企業文化があるため転職しやすく、一定割合を占めているようです。某有名外資コンサルに勤めていた方によれば、大体2~3割は外資系事業会社に進むといいます。自動車メーカーなど有名企業が中心で、近年はamazonやgoogleなどのIT企業が多いです。
- ベンチャー企業
近年多いセカンドキャリアとして、国内のベンチャー企業への転職が挙げられます。最近は、ITの発達により起業がしやすくなったことを背景に有力なベンチャー企業が増えており、新卒からも注目を集めています。こうした企業に役員クラスで迎えられるケースが多いです。大手と違い、すぐに役員クラスで働けるのが魅力的なようです。
- 投資ファンド
特にPEファンド(プライベートエクイティファンド)が有力な転職先です。PEファンドとは、株式を大量に取得して経営に直接関与することで企業価値を高め、その後に売却することで利益を得る投資ファンドです。リーマン・ショックで打撃を受けたため、それ以降は採用枠がかつてほどは多くはないようですが、経営課題の解決などコンサル業務と重なる部分が多いため、転職がしやすい企業といえます。
- 起業
コンサルで培ったビジネススキルを活かして起業するという選択肢も少なくないです。有名所で言えばDeNAやレノバなどが挙げられます。コンサル会社を新たに起業する人たちも少なからずいて、ドリームインキュベータや経営競争基盤などが挙げられます。総合的な経営スキルや、身分が保証されていない分セカンドキャリアへの意識が高いことがプラスに働いているようです。
他にも高度な経済への知見を活かして大学教授や評論家になるケースや、多様な業界に関わる中で広がった人脈を活かしたエグゼクティブ・サーチ(ヘッドハンティング。取締役などトップ層の人材紹介を行う)に転職するケースがあります。
総じて、自身の高い転職市場価値を活かして自由にキャリアを形成しているといえるでしょう。
各企業についてまとめたページの著名人の欄も、セカンドキャリアの例として参考にしてみてください。
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