このページでは、コンサル就活でよく聞くフレームワークについて解説します。コンサル就活において、フレームワークはグループディスカッションやケース面接の場面で使用します。フレームワークを使いこなすことで選考を通過しやすくなるため、しっかりと理解して使いこなせるようになりましょう。
また、各ファームの選考対策情報はこちらから確認してください。
目次
フレームワークの解説と使用例
コンサル就活でよく聞くフレームワークって何?
フレームワークとは、思考の「型」のようなものです。思考の「公式」と言ってもよいかもしれません。
フレームワークを上手く活用することで、
1.思考を整理できる
2.論理的に考えられる
3.MECE(モレなくダブりなく)に考えらえれる
といったメリットがあります。そのため、コンサル業界を含むビジネスの現場で多用されています。
就活におけるフレームワーク使用例
「スターバックスの利益を2倍にしてください」というケース問題が出題されたとしましょう。こういったケース問題に対して、思いつきやなんとなくで答えを導こうとしてはいけません。できるだけ定量的かつ論理的に答えを導く必要があります。そうしないと、説得力ある回答は導けないからです。
しかし、数字を用いて答えを導けと言われても、具体的に「何について」の数を考えていけばよいのでしょうか?問題文で求められているのは「利益」を2倍にすることですから、「利益」に関する数を考えていく必要があります。
では、「利益」について数を用いて考えるにはどうすればよいのでしょうか?
そもそも、「利益」とはいったい何でしょうか?
ここで登場するのが、フレームワークという公式です。
「利益=売上-費用」という公式を使えば、「利益」という概念を「売上」と「費用」という要素に分解することが可能となります。つまり、利益を増加させるためには、売上を増加させるか費用を減少させるかのどちらか、または両方を行うしかないということが分かります。
また、「売上」という概念も、「売上=客単価×客数」というフレームワークを用いることで、「客単価」と「客数」という2つの要素に分解することができます。
こうやってフレームワークを用いて考えていくことで、「利益を2倍にしろ」という抽象的な問題も、「どうやって客数を増やすか」「どうやって客単価を上げるか」といった具体的な問題へと言い変えていくことが可能となります。ここまでからも分かる通り、フレームワークを使うということは、複雑な概念をいくつかの要素に「分解」していることだといえます。
覚えておきたいフレームワーク集
ロジックツリー
ロジックツリーは物事の全体像を構造的に理解することに役立ちます。抽象的な問いに対して、適切な切り口を設定して分解することで物事を考えやすくします。以下、「日本にあるネクタイの本数」を例に説明します。
ロジックツリーを作る上で重要なポイントは3つです
①適切な切り口で分解する
ここではネクタイの用途をベースに分解しています。なぜなら、ネクタイは目的があって購入されることが多いからです。ここで年代別(0〜20代・20〜40代、、、)や土地別(都心/郊外/田舎)などネクタイの本数とは関係の無い(関係が薄い)要素で分解してしまうと、筋の悪い考え・回答になってします。
②分解する際に並ぶ言葉の次元が揃っている
要素を分解する際に、次元の違う言葉を並べてしまうと”思考の抜け漏れ”に繋がってしまうので注意してください。「スーパーに売っている物」を例に考えてみましょう。肉類・野菜
・調味料・油・冷凍食品、、、と分解してしまうと次元が異なっているためNGです。次元を揃えると、食料品・消耗品・耐久品、、、(さらにそれぞれ分解)となるでしょう。
③合わせて100になるように作る(MECEである)
要素分解をする際に”抜け漏れ”がないように気をつけましょう。せっかくロジックツリーを作っても”抜け漏れ”があると、論理性に欠けた思考や回答に繋がります。それを防止するために、以下のような切り口のパターンを覚えておくと便利です。
(1)時系列:過去・現在・未来/入力・処理・出力
(2)反意語:対外・対内/定性・定量/個人・集団
(3)構造:東西南北/心技体/都道府県
(4)因数分解:売上=(単価)×(数量)
3C分析
自社、競合、市場・顧客という3つの論点から事業を分析し、事業や経営の戦略に活かすフレームワークです。自社の持っている強み・弱みは何か、競合が持っている強み・弱みは何か、市場のニーズは何かを分析し、「自社の強みを活かせて、他社が真似しづらく、市場に一定のニーズが存在する」ような事業を組み立てていくのが事業戦略の基本になります。
・Company (自社)
・Competitor(競合)
・Customer(市場・顧客)
SWOT分析
事業戦略の立案において、企業を取り巻く環境を分析し最適な事業を立案する際に有効なフレームワークです。内部環境(強み・弱み)、外部環境(機会・脅威)を整理します。内部環境では、マーケティング・財務・製造・組織に関する要因別に評価して正/負に分類し、重要度でウェイト付けして点数化します。外部環境では、マクロ要因・ミクロ要因ごとに機会と脅威を洗い出し、その発生確率でウェイト付けして点数化します。その結果によって新規事業参入の優先順位をつけることができます。
4P分析
誰にどんな価値を提供するかを決めたら、4P分析の出番です。製品やサービスについての価値から流通・販売まで、マーケティング戦略全体を検討する際に用いられるフレームワークです。どのように提供すればもっとも効果的かを、4Pの各要素を行ったり来たりしながら考えていきます。
・Product(機能、デザイン、容量など製品・サービスの価値そのもの)
・Price(販売価格、支払条件、割引率など)
・Promotion(広告手法)
・Place(販売場所、物流、在庫等)
AIDMA
AIDMAとは、消費者の購買決定プロセスを分析するためのフレームワークです。消費者は製品・サービスを、知る(Atention)→興味をもつ(Interest)→欲しいと思う(Desire)→記憶する(Memory)→購買する(Action)というプロセスで意思決定し購買に至ります。このプロセスの中で顧客がどの段階にいるか判断し、打ち手を模索します。
まとめ
フレームワークとは、『複雑な概念や言葉をいくつかの要素に分解し、整理するために用いる公式』だということになります。
フレームワークは他にも、様々なものがあります。
しかし、注意しなければならないのは、既存のフレームワークを丸暗記しても使い物にならないということです。なぜそのフレームワークを使うのかを常に考えて使用しましょう。
一方で、必ずしも既存のフレームワークのみを使う必要はありません。むしろ、自分でフレームワークを開発するように心がけると、常日ごろから物事を分析的に見るクセがつくのでオススメです。
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