A. 最近ではワークライフバランスを意識しているファームもありますが、基本的には難しいでしょう。
コンサルタントというと、激務であり毎日遅くまで働いているというイメージがあると思います。そして、実際にその通りであり、コンサルタントは激務な職業です。ワークライフバランス、つまり仕事だけではなく余暇もしっかりと取ることのできる生活を送りたいと考える人には、ハッキリ言って向いていない職業でしょう。最近ではベイン・アンド・カンパニーがワークライフバランスを意識した働き方を重視しているようであり、17時に退社する人も多く見受けられるそうですが、例外的な存在と考えるべきです。
むしろ、コンサルティングファームに勤めておきながら、あまり仕事がないという状況は望ましくないです。そもそもコンサルティング業務とはコンサルタント個人の力量によって結果が大きく左右される仕事です。コンサルタントとしての実力を高めるには、実際にプロジェクトのメンバーとして働き、多くの経験を積むしか道はありません。つまり、ワークライフバランスを意識して働く時間を減らし、プロジェクトにあまり参加しないというのは、コンサルタントとしての成長の機会を自ら放棄しているのと同じだといえます。ワークライフバランスを謳歌している間に、同僚のコンサルタントはどんどん成長していきますし、他の競合するファームのコンサルタントにも負けてしまいます。
「仕事だけの人生は嫌だ」とは誰もが思うことであり、ワークライフバランスを重視した働き方をしたいという気持ちもおかしなものではありません。しかし、コンサルタントという職業は他業種に比べてひときわプロフェッショナルであることを求められる職業です。コンサルタントとして1年か2年ほどしか経験を積んでいない人間が行う仕事に対して、クライアントである企業は数千万ものフィーを払うのです。プロ意識の高いコンサルタントは、少しでも高いクオリティの成果物をクライアントに届けようと必死に働きますし、その結果として長時間労働という激務状態に陥るのです。長く働く事自体が目的となっていてはダメですが、プロフェッショナルであろうとすると自然と働き詰めになっていきます。
とはいえ、趣味と仕事を両立させているコンサルタントも多く存在します。上記のようにコンサルタントは基本的には激務ですが、それはプロジェクトのメンバーとして働いている間のみです。つまり、どのプロジェクトにも配属されていないという状況であれば、まったく仕事がないということであり、会社に行かなくともよいのです。現在行っているプロジェクトと、次に配属されるプロジェクトの時期を上手く調整して、1週間の休暇を取るという休み方をするコンサルタントも珍しくありません。このように、働き方さえ工夫すればコンサルタントでも余暇を楽しむことはできますし、オンとオフの切り替えを上手く行っている人もいます。一般的なワークライフバランスとは異なりますが、コンサルタントでも仕事と余暇の両立は可能だといえるでしょう。
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