【外コンBARふぁくろじ】コンサル選考対策ワード「リスク分散」を具体事例で分析

外コンBARふぁくろじ

 

就活中の東大生・ムツオがサマージョブ後に連れていかれたのは、外資コンサル出身のバーテンダー・リサが店主を務める“外コンBARふぁくろじ”。どこかで会ったことありませんか、そう尋ねるムツオに、彼女は今夜もささやく。「知ってた? 私は『リスク分散』が分からない男なんて、願い下げよ。」

 

第10夜:世界4強の一角として、複雑極端な景気変動の中5年で6倍の成長を続ける「株式会社タダノ」が凄い

 

コンサルに内定してる先輩に、戦略立案GDを見てもらったんですけど、すごいダメ出しされたんです。論理は完璧だと思ったのに……

コンサル選考のNGワードが含まれてたんじゃない?

ロジックが通っているのにNGなんて!

NGワードは「広告」と「プロモーション」。これを提案したら、絶対とは言わないけど良い顔されないわよ。

な、何でですか?

コンサルティングファームの介在価値がなくなるから。もしそれが最善策なら、マッキンゼーやBCGじゃなくて、電通や博報堂に発注する方が合理的じゃない。

プロのコンサルタント視点で考えれば、確かにそうですね……

でも、もちろん広告・プロモーション事例を分析することも悪くないわよ。例えば、香川県のPRプロジェクトは知ってる?

「うどん県」ですよね!

あれは地域ボトムアップ型のPR戦略ね。「うどん県」でステークホルダーをPR用のwebサイトに飛ばしてから、消費者なら観光へ、企業であれば香川の優良企業に誘導する。

え、香川って企業あるんですか……!

いま全国の香川県出身者を敵に回したわよ。

わーっ!そうです、リサさん、今日は香川県の企業の分析しましょう!ぜひ!

そうね。じゃあ、タダノにしてみようかしら。世界4強の一角として、複雑極端な景気変動の中5年で6倍の成長を続ける強者よ。

何だか強そう。

それもそのはず、タダノは世界最高水準のクレーン製造メーカー。小さい頃”はたらくくるま”にときめいた男子なら絶対見たことあるはず!

 

タダノが優良企業である3つの理由

  1. 香川発、海外売上比率50%の知る人ぞ知る企業
  2. 移動式クレーンで世界4強、ドイツ・イギリスの名門を買収し業界再編へ
  3. 極端・高速・複雑な市場環境を分析し、戦略を柔軟に設定

 

タダノって東証一部上場企業なのか。全然知らなかった……

いわゆる地域で光る優良企業じゃなく、市場に認められた強い会社ってことね。香川をナメてると痛い目に合うわよ。

 

香川発、海外売上比率50%の知る人ぞ知る企業

 

タダノは、建設用クレーン製造の世界最大手級メーカー。例えば、総合商社の海外資源開発などで活躍するような機材を手がけてるの。

だから海外売上比率が高いんですね。

 
売上高海外比率
 

もうここから先は重機大好き少年にしか分からないだろうけど、以下の図にあるようなクレーンでは日本でトップクラスね。

リサさんは分かるんですか?

 

タダノのクレーンラインナップ
「製品案内|株式会社タダノ」より写真引用
http://www.tadano.co.jp/products/index.html#pn01

 

ん……そうね、乗り込む部分はコックピットみたいでカッコいいな……

リ、リサさんって重機萌え……?

 

移動式クレーンで世界4強、ドイツ・イギリスの名門を買収し業界再編へ

 

タダノの建設用クレーン世界シェアは26.9%(2013年度)。この業界は世界レベルで再編が進んでいて、今はアメリカの2社と、ドイツ1社、日本のタダノという4つのグループがしのぎを削ってる。

グローバルレベルの再編なんて、香川の1企業じゃ生き残れなさそうなのに。

だから、タダノはいち早く手を打った。1990年にドイツの名門を買収して、自らが再編の契機を作ったの。他のグループが合併を積極的に始めたのは90年代後半から。

グローバルの再編に巻き込まれるんじゃなくて、自らが市場の流れを作った、ってことか!

2008年にはアメリカ、2014年にはイギリスの企業も買収してる。

グローバルビジネスにおいては、「日本」そのものがアジアの極東地域に過ぎないからこそ、香川県からでも世界に挑戦できたのかもしれませんね。

 

極端・高速・複雑な市場環境を分析し、戦略を柔軟に設定

 

ここまで見ると、タダノって香川発グローバル企業として順調に成功してきた感じがします。

あなたは業界知識が1mmも入ってないのね。タダノは世界レベルの製造業、それもクレーン業界よ。

うーん、いきなりそんなこと言われても……為替の変動などは業績を左右しそうですけど……

クレーン需要っていうのは、ほとんどが資源開発など大規模投資に付随して生まれるものなの。つまり、クレーン業界そのものが、景気の振れ幅に大きく左右されるという宿命を背負ってる。

それだと、景気が悪くなったらタダノだけじゃなくて競合他社も含めてクレーン業界全部が共倒れですよね。

知ってた? 私は『リスク分散』の発想がない男なんて、願い下げよ。

ええっ、そんなあ……僕に教えてください! きっと選考にも役立つと思うんです!

 

コンサル選考対策ワード

リスク分散

リスク分散とは、リスクマネジメントの手法のひとつ。様々な危険を原因とした不測の損害を、最小限の費用で効果的に処理するための経営管理手法である”リスクマネジメント”の方法として捉えられています。

(例1)時間の分散

海外子会社設立の際、最初は少ない投資でジョイント・ベンチャーを立ち上げて、その後上手く行ったら大きく投資して子会社に変える

(例2)アプローチの分散

新商品のプロモーションで、広告費をテレビCMとデジタル広告に分けて考える

(例3)マーケットの分散

医療用医薬品に強い製薬メーカーが、OTC医薬品にも進出する

リスク分散は経営管理だけでなく資産運用の文脈で語られることも多く、「卵は一つのカゴに盛るな」という格言が有名です。

 

リスク分散の例

 

タダノの創業は1919年。早くから国内クレーン市場のトップになってしまったタダノは、2つのリスク分散を考えた。

国内市場に依存していると景気変動リスクが高いから……世界市場への進出も、リスク分散のひとつと言えそうです。

景気に左右されやすい業界だからこそ、世界市場に出ることはタダノにとって絶対に避けられない課題だったの。そして、もう一つ、マーケットの分散も試みた。

大型資源開発ではない分野で、クレーンの技術を利用する市場を探すってことですよね……家を建設する時なんかに使えそうな安価なクレーンなら、新興国向けにも売れそうです。

いいじゃない!タダノのクレーンは1台1億円以上するものが数多くあるんだけど、新しく開発した車両搭載タイプの安価なクレーンは、新興国を中心に150%近くも売上を伸ばしたわ。

あとはどんな市場が考えられるだろう……

“建設後の機材”を作り始めたの。具体的には、インフラ点検用の高所作業車ね。高く伸びるクレーンの先端に人が乗れるようにすれば、そのまま点検に利用できる。

確かに……!言われてみれば建設したもののメンテナンス機材なら、景気連動性が少なさそうですね。

市場シェア1位を目指す企業はたくさんあるけど、シェア1位になったあとも、考えなければならない課題がたくさんあるのよ。

いつも売上向上戦略ばかりケースで扱ってたので、なんだか新鮮です。

その上、タダノは世界で着実にシェアを伸ばして、業績も図の通り。過去5年で営業利益は6倍、圧倒的な強さがカッコいいわね。

 

タダノの営業利益額推移

 

改めて、ちょっと疑問なんですけど……リサさんって重機好きか、そうでなければ機械好きなんですか?

え、何言ってるの!アロマバスに浸かってゆっくりするのが日課……

もし彼氏とドライブデートするとしたら?

私が首都高飛ばすに決まってるじゃない!

……!

 
ゴールデン・キャデラック
【今夜のカクテル】ゴールデン・キャデラック
車の名前を冠した乳白色のカクテル。クレーム・ド・カカオとガリアーノ、生クリームを1:1:1でシェイクする。ガリアーノは、しばらく前までバニラの香りが強くてまろやかな甘さのカクテルだったんだけど、最近は製法が変わってちょっと薬草の香りが強くなったのよね。お菓子と一緒に飲むのもおすすめ。
 

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