A. コンサルの方が少し高いといえます
給料の高さを年収の高さと言い換えると、コンサルティングファーム内でも会社ごとに年収が異なるため一概には言えませんが、一般的にコンサルの方が少し高いといえるでしょう。
1年目(23歳)と7年目(30歳)、そしてその後の年収を比較してまとめました。
コンサルタント | 商社マン | |||
---|---|---|---|---|
1年目 | 400~600万円 | 400~500万円 | ||
7年目 | 700~1500万円 | 1000万円 | ||
その後 | パートナー | 3000万円~ | 部長 | 2000万円~ |
マネージャー | 1500~3000万円 | その他 | ~1500万円 |
■1年目(23歳)
コンサル(アナリスト):400~700万
商社:400~500万
コンサルの初任給はファームによっても異なりますが、概ね400~700万となります。コンサル会社の多くは役職によって給料が異なり、新卒は「アナリスト」という役職からスタートします。このアナリストの給料が、400~700万なのです。たとえばコンサルティング業界で内定獲得が特に難しいとされるMBBのうちのある外資・戦略系コンサルティングファームでは、650万円の初任給を与えています。一方で、ある日系・総合系コンサルティングファームでは、大学卒に対して月給で34万円、賞与なども考慮して年収にすると500万円弱を与えています。また、外資・戦略系のコンサルティングファームでは、労働時間が長くなった場合、700万円を超えることもあるといいます。
コンサルティング業界においては、外資か日系や、戦略か総合などの系統によっても平均の給与が異なるため、振れ幅は大きくなってしまいます。下の図で外資・戦略系、日系・戦略系、外資・総合系、日系・総合系という4つの分け方で大まかな初任給をご紹介します。また、ここでは戦略系や総合系と言ったファームのカテゴリーについて触れましたが、それらの違いなどについての詳細に関しては、【大手一覧】コンサル会社を戦略・外資等の特徴ごとに解説!にてカテゴリーごとの特徴とそれらの各カテゴリー内の会社について解説しているので、そちらもご覧ください。
一方、商社の初任給は400~500万円だと言われており、他の業界と比べるとやはり商社は高給だといえます。コンサルと比べると50~100万円ほど安いですが、福利厚生や解雇リスクの少なさも考えないとフェアではありません。この時点では、商社もコンサルも差はほとんどないと言ってよいでしょう。
■7年目(30歳)
コンサル (コンサルタント):600~1500万 / (マネージャー):700万~2000万
商社:1000万
コンサルは、前述の通りそのファームの分類と役職で給料が決まることが多いです。新卒のアナリストは2~4年目で昇進し、「コンサルタント」という役職に就きます。このコンサルタントの給料ですが、そのファームが外資・戦略系や日系・総合系などのどの分類に属するかによっても異なりますし、その分類の中でもどのファームかによっても異なります。戦略系だと1500万くらいの給料になり、これは商社15年目くらいの人と同じ年収となります。もちろん全員がそうなれるわけではありませんが、入社して10年も経たないうちに商社15年目と同程度の給料がもらえるとなると、コンサルの給料がかなり高いことが分かります。総合系ファームのコンサルタントの場合は、600万~1000万円の幅に収まる年収になるでしょう。
また、コンサルタントに昇進してから平均3~4年ほどで「マネジャー」という役職に昇進します。9割ほどの人がアナリストからコンサルタントに昇進するのに対して、マネジャーに昇進するのは少し難しくなります。マネジャーの年収は戦略コンサルであれば1500万~2000万であり、それ以外の総合系コンサルなどではそのファームによって差があり、700万~1500万円と年収に大きな幅があります。総合系のファームで、仮に入社3年目でコンサルタントに昇進し、7年目でマネジャーに昇進すると考えると、その時点で少なくとも1000万円を超える年収を得ることも可能です。戦略コンサルであれば1500万円以上ですから、商社の人より10年早く年収1500万に到達することになります。
商社も7年目には1000万円ほどの年収となり、そこまでコンサルと差があるわけではないことが分かります。コンサルのように、マネジャーに昇格すれば1500万円というようなことは考えにくいですが、それでも安定して高収入を実現できるでしょう。また、先程も述べましたが、日系商社はコンサルとくらべて解雇リスクは低いですし、福利厚生の充実も考慮しなければなりません。海外へ出向くことも少なくない部署であれば、マイルが異常な速度でたまるなどもあるようです。コンサル業界のマネジャーと比べると数百万ほど年収が落ちるかもしれませんが、単純な額面のみで判断するのはオススメしません。
■その後
さて、その後の給料ですが、ハッキリ言って比較出来ません(笑)
役職ごとにおおよその年収を示すならば、
コンサル:3000万~(パートナー) / 700万~2000万(マネージャー)
商社:5000万~(役員) / 2000万~(部長) / ~1500万(部長未満)
となります。
マネージャーの役職では、戦略系であれば1500万円以上、総合系であれば700万円~1500万円ほどという年収になると述べました。
コンサルティング業界では、マネジャーになるのは現実的な未来であり、30歳になるころには1000~1500万円の年収に到達するでしょう。しかし、マネジャーの上の役職である「パートナー(共同経営者)」になるのは難しく、誰でもなれるわけではありません。またこの頃には、もともと優秀なコンサルタントであったとしても、それまでの経験で培ったマインドやスキルを生かして企業や転職などといった道を選択する人も一定数おり、この層の母集団は少ない人数に限られてきます。そして、その狭き門をくぐり抜けてきたパートナーの年収ですが、だいたい3000万~数億円となっており、もはや推測は難しいといえます。
商社では15年目あたりで1500万円に到達することが多いですが、同期内で2%ほどしかなれない部長級に出世すると年収は2000万円を超えます。そして、同期から1人出るか出ないかのレベルですが、役員になれれば5000万円以上の年収となります。とはいえ、部長や役員などは商社における狭き門であり、大多数は部長以上の役職つくことは難しいと言えるので、1500万円が上限だと考えたほうが良いでしょう。
まとめ
商社もコンサルも入社7年目には1000万円に到達する人が多いようですが、その後どれだけ稼げるかは自分次第だということになります。コンサルを選ぶか商社を選ぶかは、仕事内容や今後の市場の動向、自分のキャリアプランなど、給与以外の面で判断したほうが良いといえそうです。
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